一言まとめ
2026 年 10 月 27 日、Oracle は NVIDIA Vera Rubin NVL72 の GA、2027 年の Google TPU 提供開始、2027 年の Cerebras 推論提供開始、SambaNova SN50 RDU を同日に一本化した。AWS Trainium は EC2 と Neuron SDK に拘束され、Microsoft Maia 300 はギガワット級自前展開を計画、Google TPU は 2027 年に OCI へ初めて外に出る。開放度は各社で異なる。
比較概要
2026 年 10 月 27 日、Oracle AI World で Oracle は同日に発表した:NVIDIA Vera Rubin NVL72 の OCI 正式 GA、2027 年の Google TPU 提供開始、2027 年の Cerebras 推論提供開始。IT之家によれば SambaNova SN50 RDU も同日に OCI 加入を発表し、OCI は NVIDIA・AMD に加えて Positron Atlas チップの正式稼働を実現済みだ。こうして Oracle は 4〜5 社のチップベンダーをマルチベンダーモデルで束ねた。一方、AWS Trainium、Microsoft Maia、Google TPU は自前シリコン路线を進める。本稿は 4 つのクラウド事業者を、自前チップ・第三者チップ供給・マルチクラウド可用性・代表顧客・現在の規模節目で横比較する。
比較表
| 比較次元 | Oracle OCI | AWS | Microsoft | Google Cloud |
|---|---|---|---|---|
| 自前 AI チップ | 自前 AI チップなし。マルチベンダー路线 | Trainium:Trainium 3 は前世代比 4 倍以上の性能・エネルギー消費を大幅低減 | Maia 300:2026 年 10 月 12 日発表、TSMC で約 30 万チップ、ギガワット級展開を計画 | TPU:v7 Ironwood が 2026 年 3 月に GCP GA、約 4.6 PFLOPS FP8・192 GB HBM3e・7.37 TB/s |
| 提供する第三者チップ | NVIDIA Vera Rubin NVL72(2026 年 10 月 27 日 GA)、2027 年から Google TPU、2027 年から Cerebras 推論、SambaNova SN50 RDU、Positron Atlas は既に稼働 | 未公開(AWS の第三者チップ供給は本研究範囲内で列挙なし) | 未公開 | 未公開(Google Cloud が提供する第三者チップは本研究範囲内で列挙なし) |
| チップのマルチクラウド可否 | 同一 OCI クラウド内で NVIDIA GPU と Google TPU を同時選択可能 | Trainium は AWS EC2 経由でのみ利用可能、Neuron SDK に紐付く(Spheron 2026 年 10 月 19 日分析) | 未公開(Maia 300 のマルチクラウド範囲は本研究範囲内で列挙なし) | 対外 TPU 売上は 2026 年 6 月期に終わる四半期から認識開始。2027 年から OCI 経由で提供、Google 以外で初のハイパースケーラー |
| 代表顧客 | 列挙なし(本研究範囲内に OCI チップ顧客リストなし) | Anthropic、OpenAI、Decart などが Trainium を使用(Amazon 公式解説) | 列挙なし | Anthropic は Google TPU 使用規模を最大 100 万チップに拡大、2026 年に 1GW 超を稼働させると約束 |
| 現在の規模節目 | Vera Rubin NVL72 は 2026 年 10 月 27 日 GA、ギガワット級へ拡大 | Trainium 3 発表済み、前世代比 4 倍以上の性能 | Maia 300 は 2026 年 10 月 12 日発表、TSMC で約 30 万チップ | TPU v7 Ironwood は 2026 年 3 月に GCP GA |
証拠と立場
Oracle 公式の立場(Oracle プレスリリース、2026 年 10 月 27 日):Vera Rubin NVL72 と Vera CPU が OCI 上で正式 GA しギガワット級へ拡大。OCI は Google 以外で初めて Google TPU を提供するハイパースケーラーとなり、2027 暦年に開始。Cerebras 高速推論は 2027 暦年に OCI 上で開始。IT之家によれば、SambaNova SN50 RDU も同日に OCI 加入を発表し、OCI は NVIDIA・AMD に加えて Positron Atlas チップの正式稼働を実現済み。
AWS 公式の立場(Amazon 公式解説):Trainium 3 は前世代比 4 倍以上の性能を持ち、エネルギー消費を大幅低減。Anthropic、OpenAI、Decart などが Trainium を使用する。Spheron 2026 年 10 月 19 日分析によれば、Trainium は AWS EC2 経由でのみ利用可能で Neuron SDK に紐付く。
Microsoft と Google の開示:電子工程専輯 / shattered.io 2026 年 10 月の報道によれば、Microsoft Maia 300 は 2026 年 10 月 12 日発表、TSMC で約 30 万チップ、ギガワット級展開を計画。Google TPU v7 Ironwood は 2026 年 3 月に GCP GA、約 4.6 PFLOPS FP8・192 GB HBM3e・7.37 TB/s、対外 TPU 売上は 2026 年 6 月期四半期から認識開始。Anthropic は TPU 使用規模を最大 100 万チップに拡大し、2026 年に 1GW 超を稼働させると約束した。
乖離の読み解き
第一に、開放と囲い込みのスペクトラム。Oracle は自前チップを持たず、NVIDIA・Google TPU・Cerebras・SambaNova・Positron を同一クラウドに束ねる。AWS は Trainium を EC2 と Neuron SDK の内側に閉じ込め(Spheron)、Microsoft Maia 300 と Google TPU は主に自社クラウド内ワークロードに使われ、Google TPU は 2027 年になって初めて OCI へ外に出る。開放度は OCI から AWS に向かって下がる。
第二に、性能数字の比較不可能性。AWS の Trainium 3 は前世代比 4 倍以上・低エネルギーという相対値のみで絶対値を持たない。Google の TPU v7 Ironwood は約 4.6 PFLOPS FP8・192 GB HBM3e という絶対仕様を示す。Microsoft の Maia 300 は TSMC 約 30 万チップという生産能力口径だ。相対向上・絶対仕様・ファウンドリ出荷量は相互換算できない。
第三に、顧客リストの非対称性。AWS は Anthropic・OpenAI・Decart が Trainium を使うと公式に名指しし、Google 側は Anthropic の最大 100 万チップ・2026 年 1GW 超の約束のみ。OCI と Microsoft は本研究範囲内でチップ顧客リストを持たず、開放モデルと顧客囲い込みの実際の関係は部分的にしか判断できない。
