比較

Kimi K3 vs K3.1 Pro:月之暗面の2世代フラッグシップ比較

Kimi K3とK3.1 Proを比較:2.8兆パラメータのMoEと100万トークン文脈は同系。K3は重み公開済み、K3.1 Proは2026年11月4日までに公開予定で、コーディング・3D・金融能力を強化。

一言まとめ

Kimi K3 と K3.1 Pro は、いずれも月之暗面の2.8兆パラメータ MoE フラッグシップ。K3 は2026年7月に重みをオープン、K3.1 Pro は2026年10月24日発表の後訓練アップグレード版で、2026年11月4日より前に重み公開予定、出力速度約2〜3倍の Highspeed 版を追加した。

モデル概要 ​

Kimi K3 は、月之暗面が2026年7月27日のオープンデーに発表した前世代フラッグシップ。総パラメータ2.8兆で、Kimi Delta Attention(KDA)と Attention Residuals を基盤とし、世界初のオープン3兆級モデル。同社は過去12か月(2025年7月〜2026年7月)のうち9か月、Kimi モデルがオープンモデルの規模上限を維持したと述べる。

Kimi K3.1 Pro は2026年10月24日発表の K3 シリーズ最初のモデルで、K3 の後訓練アップグレード版。長周期コーディング、3Dモデリングと空間推論、金融リサーチ、長周期エージェント実行に注力する。同日に高速版 K3.1 Pro Highspeed も発表された。

主要パラメータ比較 ​

項目Kimi K3Kimi K3.1 Pro
発表2026-07-27(K3 オープンデー)2026-10-24
総パラメータ2.8兆2.8兆(公式表現「3兆級」)
トークン毎の活性化1040億1040億
アーキテクチャKDA + Attention Residuals;Stable LatentMoE(896エキスパート中16を活性化)K3 のアーキテクチャを継承し、後訓練(強化学習・長文脈推論・タスクスケジューリング)で強化
文脈長100万トークン100万トークン
入力モダリティテキスト、画像、動画テキスト、画像、動画
重みの状態オープン済み(2026-07-27)2026-11-04 より前に公開予定
派生版なしK3.1 Pro Highspeed(出力速度約2〜3倍、価格2倍)
コーディング評価FrontierSWE 81.2;ProgramBench 77.8;SWE Marathon 42.0;Terminal Bench 2.1 88.3Terminal-Bench 4.0 65.7;Kimi Code Bench 3.0 Long-horizon 61.2(内部)
3D/金融汎用中心BenchCAD(w/ tools)92.7;OfficeQA Pro v2 64.4(公式はSoTAと主張);Frontier Finance 58.6
API アクセスオープンプラットフォームの課金で解放(最低10元)Kimi 公式サイト、App、Kimi Work、Kimi Code、Kimi API
事実誤り率(内部ストレステスト)23.4%(Kimi Hallu Bench Hard 単一事実)8.3%

主な違い ​

位置づけと訓練方針 ​

K3 は「オープン・フロンティア・インテリジェンス」を強調し、3兆級モデルの重みを初めてオープンし、KDA、Attention Residuals、Stable LatentMoE の詳細をテクニカルレポートで公開した。K3.1 Pro の強化点は規模(同じ2.8兆)ではなく、より大きな強化学習投資を複雑タスクの持続的実行能力に転換すること。月之暗面は内部財務モデリングがK3比約14%増、金融リサーチ約20%増、ビジネス運用が約4.2倍と報告。

ベンチマーク結果 ​

K3 の公開コーディング数値は FrontierSWE 81.2、ProgramBench 77.8、Terminal Bench 2.1 88.3、SWE Marathon 42.0(kimi.ai テックブログ、2026年10月9日更新)。K3.1 Pro は Terminal-Bench 4.0 で65.7%(GPT-6 Astra 58.2%より上、Claude Opus 5.5 66.4%より下)。内部 Kimi Code Bench 3.0 Long-horizon は61.2%で K3 の55.95%を上回る。両世代でベンチマークのバージョンが異なる(Terminal-Bench 4.0 vs 2.1、Kimi Code Bench 3.0 vs 2.0)ため、世代間の数値を直接同等に比較できない。

派生版と商用化 ​

K3.1 Pro は Highspeed 版(出力速度約2〜3倍、価格2倍、知能は同等)と Kimi Hosted Agents のマネージドエージェントサービスを追加。K3 には同名の高速版は公開されていない。

オープン化のリズムと安全性評価 ​

K3 の重みは完全公開済み。K3.1 Pro は「サービス先行、重みは後」の計画で、完全な重みは2026年11月4日より前の公開予定。公開前に、月之暗面は中期訓練と強化学習段階のサイバー攻防関連データを除去したと開示し、xdev-bench-hard は除去前の90.5%から81.0%に低下した。

選定の目安 ​

ローカルデプロイ、ファインチューニング、重みレベルの研究が必要なチームは、すでにオープンな Kimi K3 を選べる。より強い長周期コーディング・3D・金融をAPIで使う場合は K3.1 Pro(重み公開前はAPI経由)を検討。レイテンシー重視の本番利用は K3.1 Pro Highspeed を優先評価する。両世代は文脈長と活性化パラメータが同じで、移行コストは主にプロンプト適応と評価口径の調整に限られる。

データソースと参考 ​