記事

Higgsfield、NVIDIA と TCV から追加調達:AI 動画生成プラットフォームの拡大路線

AI 動画生成スタートアップ Higgsfield は 2026 年 10 月 23 日、NVIDIA と TCV からの投資で 8 月のシリーズ B を拡張。登録ユーザー 4000 万超、年換算収益 7 億ドル、月間 12 兆トークン処理。

一言まとめ

2026 年 10 月 23 日、AI 動画・画像生成プラットフォーム Higgsfield は NVIDIA と TCV からの投資を受け、8 月のシリーズ B を拡張したと発表。登録ユーザーは 4000 万人超、月間 12 兆トークンを処理し、今回の調達額と最新評価額は非開示。

背景:AI 動画分野の資金流入 ​

2026 年の AI 動画生成分野では大型調達が相次いだ。TipRanks が 2026 年 10 月 23 日に引用した公開情報によると、中国の Kling AI は 28 億ドル調達・評価額 150 億ドル、米国の競合 Runway AI は 3 億 1500 万ドル調達・評価額 53 億ドル。Higgsfield は 1 月に 8000 万ドルのエクステンションを評価額 13 億ドルで、8 月に 4 億ドルのシリーズ B を評価額 54 億ドルで実施していた。

今回の取引:NVIDIA と TCV が参画 ​

Higgsfield は 2026 年 10 月 23 日(サンフランシスコとカザフスタン・アスタナの両拠点)に、シリーズ B のエクステンションとして TCV と NVIDIA からの新規投資を受けたと発表。資金はグローバルなインフラ整備と人材採用に充てられるが、調達額と最新評価額は開示されていない。NVIDIA CEO のジェンスン・フアン氏は同日、アスタナの alem.ai 国際 AI センターでの炉辺対談で投資を確認した。TCV は過去に Netflix、Spotify、ByteDance に出資している。

事業基盤:ユーザー・収益・算力規模 ​

Higgsfield は登録ユーザーが 4000 万人を超え(8 月のラウンド時は 3000 万人)、月間で約 12 兆トークンを処理し 1 億 5000 万回の生成を支えていると発表。共同創業者アレックス・マシュラボフ氏は、年換算収益が 8 月時点で 7 億ドル(1 月は 2 億ドル)に達し、10 億ドル超えも視野に入ると述べている。同社は自社エンジンに約 35 の外部動画モデルを組み合わせ、ストーリーボード、キャラクター、音声、編集をカバーし、フォーチュン 500 のうち 390 社に映像制作を提供していると主張する。

NVIDIA の視点:インフラとトークン経済 ​

Higgsfield はインフラを NVIDIA 製品だけで構築しており、L40・A40 GPU から Hopper、Blackwell を経て Vera Rubin への拡張を進め、カスタム推論ワークロードのデプロイ・スケーリングに NVIDIA Dynamo を利用していると述べる。同社は Blackwell Ultra 基盤で制作した 15 分のアニメーション短編『Kök Börü』をオープンソース化し、無償コースとして公開、15 万人以上のクリエイターが受講したとしている。NVIDIA 副社長のレブ・レバレディアン氏は、動画生成のトークン当たり実効収益は 100 万トークンあたり 30〜150 ドル、テキストは 0.15〜0.60 ドルと発表文中で述べている。

創業背景と体制 ​

Higgsfield は 2023 年にアレックス・マシュラボフ氏とイェルザット・デュラト氏が設立。マシュラボフ氏は元 Snap 幹部で、Snapchat の Cameos と AR フィルターを支えた AI Factory を創業し、2019 年に Snap が買収した。本社はサンフランシスコ、エンジニアの多くはカザフスタンに所在。今回の発表はカザフスタンの全国 AI 月イベント期間中に行われた。

出典 ​